概要
仮想通貨の損益計算において、手数料をどのように取り扱うかは重要なポイントです。
手数料を原価に含めるケースでは、購入時の取得価格に手数料が加算されるため、原価が上昇し利益が減少します。一方、手数料を原価に含めないケースでは、売買価格差のみが損益に影響します。これにより、損益計算の結果が異なるため、正確な損益把握には取引方法に応じた手数料の取り扱いの違いを確認しましょう。
原則、手数料は購入通貨の原価に含めますが、手数料通貨が購入通貨・売却通貨と異なる場合は取得原価に含めず、手数料分は別途損失として算入します。
<手数料を取得原価に算入しないケース>
・手数料を取得原価に算入しないケース:1ETHを0.1BTCで購入して手数料を0.1BNB支払った。
(1BTCの時価を100万円と仮定、1BNBの時価を10万円と仮定)
ETHの取得原価は0.1BTC×100万円=10万円/1ETH
手数料で支払った1BNB×10万円=1万円は別途手数料で発生した損失として計上
<手数料を取得原価に算入するケース>
・1BTCを100万円で購入して手数料を1万円支払った。
BTCの取得原価は100万円+100円で101万円/1BTC
・1.1BTCを100万円で購入して手数料を0.1BTC支払った。
BTCの取得数量を1.1-0.1=1と算出し、
BTCの取得原価は100万円/1BTC
・1ETHを0.1BTCで購入して手数料を0.01BTC支払った。
(1BTCの時価を100万円と仮定)
ETHの取得原価は、10万円(0.1BTC×100万円)+1万円(0.01BTC×100万円)=11万円/1ETH